ストックオプションというのは、あらかじめ決められた価格で自社株を買う権利のことです。

役員や従業員の報酬の1つとしてアメリカで広がっていたものですが、日本でも1997年5月の商法改正によりストックオプション制度の導入が可能になりました。

会社が取締役や従業員に対して、あらかじめ定められた価格で会社の株式を取得できる権利を付与し、取締役や従業員は株価が上昇した時点で権利を行使し、売却することで株価上昇分の報酬を得ることが出来ます。

 
ストックオプションのメリットは権利保有者の利益が株価と連動しているために、株価上昇のために業績向上に努めるという効果が期待できること、会社側には報酬としてコストがかからないこと、また株価上昇で報酬がアップすることにより優秀な人材の流出が防げること、株価アップで株主への利益向上が期待できることなどがあります。

反対にデメリットとしては株価が上昇しなかったときに、従業員の士気の低下を招くおそれがあること、経営陣のモラルが低下するおそれもあること、また時価より低い権利行使価格で株式を発行することにより株主にとって株式の価値が希薄化するおそれがあることなどがあります。